An intermediate support organization to develop human resources for art management professionals of Performing Arts, and to enhance their working environment.
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日本最大規模の国際舞台芸術祭、フェスティバル/トーキョー(F/T)では、現在、広報チーフ、広報スタッフを募集しています。制作や票券等他のポジションのスタッフと協働しながらフェスティバルを共に創り上げ、世の中に発信していくお仕事です。広報経験がなくても舞台芸術の制作現場を知っていて、これから広報へのキャリア転換を考えている方にも門戸が開かれています!
今回の募集にあたってフェスティバル/トーキョー実行委員会事務局 事務局長の葦原 円花さんにお話を伺いました。
A1フェスティバル/トーキョー(以下F/T)は2009年から始まり(2009年は春・秋の2回実施)、今年で8回目を迎える国際的な舞台芸術のフェスティバルです。池袋の「東京芸術劇場」、東池袋の「あうるすぽっと」、F/T事務局のある西巣鴨の「にしすがも創造舎」、浅草の「アサヒ・アートスクエア」など東京都内の会場をメインに、毎年12~15演目を主催プログラムとして上演しています。毎年テーマを設定し、劇場内で上演する舞台公演もあれば、野外で行うイベントまで、幅広く同時代の舞台芸術作品を紹介しています。今年のF/T15では、海外のフェスティバルで話題になっている作品の招聘、国際共同製作(今年は韓国との共同製作2本)、国内で活躍しているカンパニーやアーティストの作品の上演と、毎年一カ国を特集するアジアシリーズ(今年はミャンマー)という柱がありました。また、観客参加型の作品も毎年扱っており、今年はスマートフォンのアプリを使って戯曲を体験できる作品を紹介しました。
A2まずはF/Tをどう発信していくかというフェスティバル全体としての広報があります。そしてフェスティバル内で上演される個々の演目に対して、この演目をどの観客層にどうやってリーチするかということを考える個別の演目の広報があります。F/Tには演目ごとに担当の制作スタッフがいますので、個別の演目の広報に対しては、制作スタッフやアーティスト、カンパニーとも相談しながら決めていきます。PR的な仕事もありますが、どういうウェブサイトを作るか、どういうチラシやパンフレットを作るかという広報物の製作についての戦略も一緒に立てていきたいと思っています。過去には、フリーペーパーを作ったこともありますし、F/Tをどう発信していくかは、毎年状況に合わせて検討しています。
A3フェスティバルの発信は国内に向けてと海外に向けての両方になります。もちろん英語が使えると良いですが、F/Tには翻訳を担っている英語のネイティブ・スピーカーのスタッフもいますし、海外に対してのコーディネートスタッフもいますので、必ずしも広報スタッフ自身がビジネスレベルで英語を話せないといけないということはありません。
A4フェスティバルは毎年秋ですが、5月頃には第一弾の参加アーティスト発表を行っています。また7月には記者発表、8月には全体のプログラム発表、9月にはチケット発売などが立て続けにありますので、春の段階からフェスティバル本番に向けて常に広報の仕事はあります。また、会期後も報告書作成などのアーカイブ作業があります。それに、フェスティバル全体の準備は、1,2年前から始まりますので、現在も来年以降のフェスティバルの準備を進めています。ですので、フェスティバルの仕事というのは秋の時期だけではありません。また、F/Tは実行委員会という形式をとっており、予算も年度ごとに承認される形式のために雇用契約自体は年度ごとの更新になりますが、私自身も今年5年目ですし、フェスティバルに継続的に関わってくれる方を探しています。
今回の募集は1月後半からの勤務開始となっています。これは、先にも述べたとおりこれからF/T15の報告書作りが始まりますし、来年に向けての準備も始まっているためです。このタイミングから参加してもらえればと思っていますが、もし今お仕事をされている方で1月からが難しいということであれば、開始時期は応相談です。
A5「チーフ」は広報経験がある方にお願いしたいと思っています。F/Tは同時進行で10演目以上を動かしていくので、通常の劇団であれば一人の制作者が担当することを、制作・広報・票券・総務・経理のように分業しています。これまで制作として舞台芸術に関わってきて、特に広報ということだけを特化してやってきたわけではないけれども、これから広報を頑張っていきたいと思っている方に、今回広報「スタッフ」として間口を開きました。広報「スタッフ」を長く続けていけば、広報「チーフ」へのステップアップの可能性もあると思います。また、過去には制作スタッフとして入ってきて、広報になった人もいますので、その時々のチームの状況にもよりますが、F/Tのなかで制作・広報・営業などのキャリア転換が全くないというわけではないです。
A6コアの制作スタッフが現在11人います。それ以外に広報や総務を担当しているスタッフがいるので全部で15人くらいが常勤です。フェスティバルが近づくと、演目単位での制作スタッフやフロントチーフなど人数が増え、会期中はインターンが30人入ったりし、とてもにぎやかになります。コアのスタッフは、20代、30代が多く、また女性が多いので明るく楽しい雰囲気の職場です。またそれぞれのバックグラウンドも様々で、映画から入ってきたスタッフもいますし、テクニカルから入ってきたスタッフもいます。
A7まず、F/Tは関連団体の数が非常に多いので、幅広い人脈ができると思います。主催者には行政も含まれますし、参加してくださっている劇団・カンパニー、そして会場関係などといろいろな方がこのフェスティバルに関わっています。これらの方々とコミュニケーションを取り、調整しながら物事を進めていくことになりますので、コミュニケーションを取ることが苦にならない方、むしろ好きな方がいいと思います。また、F/Tは毎年枠組みや演目も変わりますので、あらかじめプランを立てていたことがその通りに行かないことも多々あります。そういった現状に合わせ、プランを調整していくことが楽しめる方がいいと思います。
過去の広報スタッフには、F/Tでの経験をもとに、今は自分で事業を行っている人や、劇場の広報になったスタッフもいますので、この業界で広報をやっていきたい方にはいろいろと学べる場所なのではないかと思います。
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-9-1 にしすがも創造舎 フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局
Tel:03-5961-5202 mail: ft-office(a)festival-tokyo.jp ※(a)を@に置き換えてください