NPO法人Explat × 一般社団法人ベンチ アートマネージャー・メンターシッププログラム『バッテリー』ガイドライン

アートマネージャー・メンターシッププログラム
『バッテリー』活動ガイドライン

「バッテリー」は、このガイドラインに則って運営されます。以下は、参加者、スタッフ等、関わる全員に該当するものとします。

■ 差別やハラスメントの禁止
「バッテリー」では差別やハラスメントを禁止します。

セクシャルハラスメント：
異性に対するものだけではなく、同性に対する場合も、性的性質を有する言動によりプログラムへの参加環境が害される場合はセクシャルハラスメントに該当します。セクシャルハラスメントは、相手の性的指向又は性自認にかかわらず、該当することがあり得ます。

（セクシャルハラスメントの例）
・性的な関係を強要する。
・相手に断られているのに、理由をつけて何度も二人きりになりたがる。
・電子メール、手紙、SNS、電話等でしつこく付きまとう。
・相手の同意なく、不必要に身体に接近・接触する。
・パソコンのスクリーンセーバーや背景画像等、他人が目にするところにヌードや水着の写真等を貼る。
・相手の容姿や身体等を話題にしたり、からかったりする。
・相手が嫌がっているのに恋愛経験や性体験について尋ねる。

パワーハラスメント：
地位や人間関係などの優位性や自らの権力を利用し、他者に嫌がらせをしたり、苦痛を与えたりすることで、他者のプログラムへの参加環境を害する場合はパワーハラスメントに該当します。

（パワーハラスメントの例）
１）身体的な攻撃
　　暴行・傷害
２）精神的な攻撃
　　脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
３）人間関係からの切り離し
　　隔離・仲間外し・無視
４）過大な要求
　　業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
５）過小な要求
　　業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
６）個の侵害
　　私的なことに過度に立ち入ること

差別・ハラスメントをしないようにするために、一人ひとりが次の事項について十分認識した上でプログラムに参加します。

・お互いの人格や信条、信仰を尊重しあうこと。
・言動に対する受け止め方には、個人間、立場等により差があり、ハラスメントに当たるか否かについては、受け手の判断が重要であること。
・親しさを表すつもりの言動であったとしても、本人の意図とは関係なく、相手を不快にさせてしまう場合があること。
・不快に感じるか否かには個人差があるため、この程度のことは相手も許容するだろうという勝手な憶測をしないこと。（相手との良好な人間関係ができていると勝手な思いこみをしないこと。）
・相手が拒否している、又はいやがっていることが分かった場合には、同じ言動を決して繰り返さないこと。
・差別やハラスメントであるか否かについて、相手からいつも意思表示があるとは限らないこと。

また、決められた活動日のみではなく、人間関係がそのまま持続する場（プログラム以外の時間での活動、チャットツールやSNS、飲み会など）においても、同様です。

■ 他者の権利の侵害の禁止
プログラム中に知りえた個人情報やアイデア等、参加者しか知りえない情報を本人に断りなく口外することを禁止します。また、そこで知りえた情報をもとに本人に断りなく転用するなど、アイデア等の搾取を禁止します。

（口外することを禁止する情報の例）
・プログラム中に共有された企画やアイデア
・居住地、家族構成等のプライベートな情報
・まだ公開されていない活動の予定（公演の予定、フェスティバルへの参加予定 等）

また、公開トークセッション等でのプレゼンテーションなど、公にされる全ての資料、書類、創作物において、他者に権利がある素材を正当な手続きを経ずに使用することを禁止します。

参考サイト：
厚生労働省　職場におけるパワーハラスメントについて

参考文献：
長瀨 佑志、長瀨 威志、母壁 明日香（2019）『企業法務のための初動対応の実務』 日本能率協会マネジメントセンター